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心臓血管センター

心臓血管センター

心臓血管センター
心臓血管センター

2021年4月、心血管疾患を専門とする医師の着任に伴い、循環器内科では超急性期から慢性期に至るまで継続的な治療が可能となり、このたび心臓血管センターを開設に至りました。

心臓血管センターでは循環器内科医、看護師、臨床工学技士、診療放射線技師、救命救急士からなる“ハートチーム”を結成し、急性心筋梗塞や不安定狭心症を代表とするいわゆる急性冠症候群と呼ばれる疾患への治療に特化しており24時間365日対応可能な体制を整えております。

急性冠症候群とは心臓に栄養を送る冠動脈が突然何らかの理由で閉塞したり、血栓などで詰まることにより発症し胸が締め付けられるような感じや圧迫感、息苦しさ、他にも肩に広がるような痛みや胃のあたりに痛みといった症状としても現れることがあります。血管の閉塞により酸素供給を絶たれた心筋は速やかに機能障害そして機能不全へと時間ともに進行し次第に全身の血液循環をも保てなくなります。そのため閉塞した血管の再開通をいかに早く得られるかが今後の身体機能のみならず生命そのものに大きな影響を及ぼします。当院では24時間体制で血液検査、心電図検査、心臓超音波検査、X線検査、心臓カテーテル法を用いて上記疾患の診断、治療を行っています。

その他にも当センターでは上記疾患に加え心不全・虚血性心疾患・不整脈・急性大動脈解離(緊急手術症例を除く)等の循環器疾患の救急対応、入院での精査・治療も行っております。

また、周辺医療機関や救急隊に限ってではありますが医師直通の循環器ホットラインも設置し近年死亡率の増加している循環器疾患への外来・入院での治療体制を強化し、これまで以上に地域医療への貢献出来ると考えています。

ハートチームの取り組み

ハートチームの取り組み

地域に大きな安心をもたらす「心臓血管センター」を目指し、夜間・休日を含む24時間365日体制で心臓血管系疾患の緊急対応と救命処置に取り組んでいます。「強み」は豊富な臨床経験をもつ循環器内科医師2名を中心に、看護師・臨床工学技士・診療放射線技師・救急救命士などのコメディカルを加えた「ハートチーム」として患者の状態を的確に判断し、迅速な治療を実施できることです。

臨床工学技士の役割

臨床工学技士の役割

臨床工学技士は、ポリグラフ・IVUS(血管内超音波装置)・OFDI(光干渉断層装置)・ロータブレータ・IABP(大動脈バルーンパンピング装置)・PCPS/ECMO(経皮的心肺補助装置)・ペースメーカープログラマーといった医療機器を操作・管理しています。
そして、心臓カテーテル室において高度医療機器を安全に使用し効果的な治療に繋げられるようサポートし、心臓血管チームの一員として昼夜問わず24時間体制で対応しています。

ハートチーム
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心臓血管センター







虚血性心疾患に対して

  • 症状が安定している狭心症が疑われる症例では、まずは外来で非侵襲的検査を行います。
  • 冠動脈CT検査では狭窄病変の有無だけでなく、病変の性状まで評価することが可能です。
  • 外来検査で狭心症と診断された場合は、2泊3日の入院にて、僥骨動脈からの局所麻酔下でカテーテル検査を行います。
  • 必要に応じてプレッシャーワイヤーを用いて冠血流予備量比(FFR)を測定し、心筋虚血の有無を評価したうえでカテーテル治療の適応を適切に判断します。
  • カテーテル治療時には、血管内超音波(IVUS)や光干渉断層法(OCT)を用いて冠動脈病変の性状を評価し、安全性を最優先した丁寧で的確な治療を行います。
  • 慢性閉塞病変をはじめとする複雑病変に対応する治療、ロータブレーターを使用した高度石灰化病変に対する治療にも対応しています。

主な対応疾患

  • 狭心症や急性心筋梗塞をはじめとする虚血性心疾患はもとより、心不全、不整脈、弁膜症、心筋症などの心臓疾患に幅広く対応しています。
  • 急性大動脈解離などの大血管疾患に対する保存的治療、下肢閉塞性動脈硬化症などの末梢血管疾患に対する血管内治療、これらも積極的に行っています。
  • 高血圧、糖尿病、脂質異常、肥満などの生活習慣病や、睡眠時無呼吸症候群のスクリーニングや治療、二次予防に関しても積極的に取り組んでいます。

医師紹介

岩村 世晴

- 心臓血管センター長 -

「かけがえのない"いのち"を救うことが私たちの使命」

岩村  世晴

狭心症や急性心筋梗塞など、かけがえのない"いのち"に関わる心臓や血管系疾患に対する急性期医療に使命感を抱き、当院に新たに開設した「心臓血管センター」のセンター長を拝命しました。
当センターでは北河内圏の皆様に安心いただけるよう、いついかなる時にも救急対応できる体制を整えており、虚血性心疾患に対しては最新鋭の血管撮影装置を導入し、複雑病変に対する高度な血管内治療を可能にしています。
あわせて地域の医療機関や開業医の先生方との連携を大切にし、超急性期の救命措置から慢性期の管理に至るまで、スタッフ一同"ハートチーム"として、最善・最良の治療を患者様に提供させていただきます。

略歴

2002年
奈良県立医科大学医学部 卒業
2003年
社会保険紀南病院 内科、循環器科
2007年
国立循環器病センター 心臓血管内科レジデント
2010年
大阪大学大学院医学系研究科 先進心血管治療学寄附講座
2011年
西宮渡辺心臓・血管センター 循環器内科
2017年
同部長
2018年
大阪掖済会病院 循環器内科部長
2019年
同心臓病センター長
2021年
4月より現職

資格

  • 日本心血管インターベンション治療学会認定医
  • 身体障害者福祉法指定医(心臓機能障害)

髙岡 奈央子

- 部長 -

フットワークを活かして、安心・安全な急性期医療を

髙岡  奈央子

私たち寝屋川生野病院「心臓血管センター」は、多職種で構成される"ハートチーム"であり、チームワークとフットワークの良さを誇る循環器領域のエキスパート集団です。
お一人で歩いて来院される軽症の方、救急搬送される重症の方、慢性期から超急性期に至るまで、全てに責任をもって継続的な治療を行います。
迅速かつ安全・丁寧な診療を常に心がけると共に、北河内圏の皆さまから信頼されるセンターをめざしてスタッフ一同、今後とも24時間365日野全力対応に努めます。
あわせて医師直通の<循環器ホットライン>を設置し、電話番号を救急隊や地域の医療機関の皆さまにお知らせしています。いつでもご連絡くださいましたら、迅速に対応させていただきます。

略歴

2004年
長崎大学医学部 卒業
2004年
熊本大学医学部附属病院初期臨床研修
2006年
熊本市民病院NICU
2007年
水俣市立総合医療センター
2008年
熊本大学医学部付属病院循環器内科
2009年
済生会熊本病院心臓血管センター
2011年
熊本大学医学部付属病院循環器内科
2012年
野崎徳洲会病院心臓血管センター
2015年
西宮渡辺心臓血管センター
2018年
大阪掖済会病院循環器内科
2019年
同部長
2021年
4月より現職

資格

  • 日本内科学会認定医・総合内科専門医
  • 日本循環器学会専門医
  • 日本プライマリケア連合学会認定医・指導医